クロスオーバー・合コンサイドA 一応は時を越えて

ハイパーイルマ大戦の性質上、同一人物=パラレルワールド上の同一人物と解釈すればよい。

●種島

●中村

●岩谷カナ

●左門

●三白眼の女

●半病人の友人

●黒田

●義眼の男

●十二単を着た公家眉女の子

●P1
なんでもバスが宙を舞うほどの事故に巻きこまれたらしいが、良く生きていたな。

●P2
「なに?」
 女が視線に気づいて、友人を睨み返す。友人は手を振って、「ちょっと」と言葉を濁す。
「きみに似た人を、知っている気がしてさ」
「あ、そう」
 でも似ているやつって、誰のことだろう。友人には好きな女の人がいるのだが、その思い人とこの女は似てもにつかない。穏やかに微笑んで包容力ありそうなあの人と、この無愛想な女は対極に思えた。
 彼女は三白眼の女の母親。

●P2
「ないわよ。言っておくけれど私……か、彼氏いるから」

●P3
テーブルでは高校生グループみてーなのが盛り上がっている。高校生っぽいガキ一人に対して少女四人という偏りすぎの面子だ。しかも女子の方が水色の髪、黄色いヘルメットかぶってるやつ、ノッポ、宇宙服みてーなのを着た銀髪のちっこいのと個性ありすぎだ。だがもれなく美少女。

●P3
他にも右目側に仰々しく包帯を巻いている少年が、肌の露出のすごい女の子とパフェを食べていた。あーんとかやってもらって最近のガキは盛りがつきすぎである。しかし、少年の方がなんかちょっと引いているのは気のせいだろうか。そういうのを嫌がる年頃ってやつかな。

●P3
大学は広いからな、秘密基地の噂もあるし。

●P3
「きみたちはどうだ。私の友人みたいに、タイムマシンで時を越えて変えたいことがあるか?」

●P3
「僕がバスに乗らなかったら死んじゃう人がいるなぁ」
「それに事故に遭わなかったら、会えない人がいるんだ。言葉を交わさず、一切、縁のない人がいるんだ。それをなかったことにするのは、惜しいかなぁと」

●P3
「あ、その前に。中村さん、クレープ屋によく行きませんか? 大学の向かい側にあるとこ」
 話しかけられたついでとばかりに、男が中村さんに聞く。クレープ屋? あぁ、あの色彩センスの評価しがたい屋台か。あれ、クレープ売っていたのか。今まで知らなかった。

●P3
「そうですか。いや知り合いがそこで働いていた、らしいので。それだけです」

●P3
同じアパートに住んでいる安生さんはこの人を見習っていただきたい。ま、豪快な性格なので、あれはあれで気持ちがいいとも言えるが。俺の足ぐらい腕が太いけど。

●P4
「なんというか、友人と同レベルの願いだな……そっちの顔色悪いのは?」

●P4
「父の愚行を止めるわ」
「父?」
「私の父が愚か者になる前に、殴ってでも、靴をぶつけてでも止める」

  • 最終更新:2012-08-18 15:39:05

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